無以貴の旧聞

過去を知り、現在を思う事が出来れば良いな!

2018-01-01から1年間の記事一覧

雄山(すいざん)

図1:寄棟屋根よりも、 図2:屋根の棟を長く見せる方が建物に重厚感があるので、棟を長く(雄山)すると、 軒側屋根より妻側屋根の勾配が急に見え不自然になるので、 図3:軒先屋根は同じ勾配にして軒内の妻側屋根勾配を急にする造りにしました。 その為には…

民家の語る声を聞く

民家を楽しむ時、身の回りにある民家を見れば、素直に見えてくる。 図1:昭和10年に建てられた北陸の農家住宅(建て替え前は藁屋根の家) 図2:昭和32年に建てられた東京の都市住宅(建て替え前は藁屋根の家) 昭和20年敗戦に伴い米国の占領政策は、日本は封…

忘れられていた古代の規矩

6世紀大陸より仏教が伝来し、仏様と共に、お寺を造る技術も日本に入ってきました。 古代の技術は宗教と一体でしたが、近代では技術と宗教は別世界になっています。 図2、紫禁城のように中国の宮殿寺院は寄棟屋根造りになり、長い軒先を反上げる技術 も日本に…

塔婆に見る、モノ・ワザ・デザイン―資材・技術・設計 

木材製材の歴史と塔婆建設から見える事、 古代:打割り製材では、大・中・小の三種類の寸法木材で塔婆を造る。 中世:縦挽き鋸製材により塔婆に合わせた部材寸法が得られる。 近世:社会が安定すると、多くの塔婆の需要予測に応じて規格部材が事前に用意され…

古民家・ヘリマネブームの問題点

古建築を登録文化財に、古民家を改造して民宿とか店舗にが流行っているが、何かが欠けているのではないでしょうか。 現在言われている古民家である町屋とか農家住宅は、世の中も少しは安定し、生活に少しのゆとりが出来た時代である近世中期以降から近代中期…

近代(建築)の住まい感

中世後期から近世にかけて広がり、農村部では近代になって多く取り入れられた、住まいに「おぎゃあ」の場であるハレの場が定着したが、戦中から戦後にかけて、封建的とか非生産的な場である理由により、住まいから排除されてきたのが現状。 戦後の近代(建築…

「おぎゃあ」と「母乳をまさぐる」

身の回りを見ると(70代前後)4人に3人は常備薬を服用。(い)の図 高血圧・糖尿病を持ちながら食生活が改善できないは社会的病理現象と言っていい。 人は生まれると、「おぎゃあ」と叫んで、次には「母乳をまさぐる」と言われ、 「おぎゃあ」は、私はこの世…

民家と仏壇の位置

真言宗・禅宗等の宗派の皆さんの家の仏壇は、居間・茶の間・広間等の日常生活を営む「ケの場」にあり、 見学先の家の方に話を聞いてみると、仏壇にお参りすることはあまりなく、お寺さんが来てお参りすることはめったにないとの事でした。 私が生活している…